珈琲店トップのメニューを見ると、トーストのリストの中に、ジャム・バターなどと並んで、次のようなものが書かれている。「オイスター」、「サーディン」、「コッドロー」。日本語で言うと、「牡蠣の燻製」、「イワシのオイル漬け」、「蒸したらこのマヨネーズ和え」。どうしてこんなに不思議なメニューが載っているのだろうか。
トーストの上に牡蠣とマヨネーズが載った姿を初めて見たときには、こんなの美味しいのか?と一瞬いぶかしくも感じたが、これが今では味をくっきり思い出せるくらいに、自信を持って人に勧められるほど。癖になる味だ。
「昭和22年、創業したときは魚屋だったんです。でも魚屋としての経営は半年ほど。昭和23年に闇市のつてで仕入れた輸入缶詰や洋酒などの販売を始めたんです。翌24年にシブヤ食品の名で輸入食料品店を創業しました」
…
(単行本『東京ノスタルジック喫茶店』河出書房新社刊、より一部引用。)
※この店は、新宿と渋谷の二店舗を取材しました。
今日の写真は、すべて新宿西口店。次回は、新宿と渋谷が混じってます。その次は、渋谷道玄坂店。
珈琲店トップ(新宿・渋谷)-02につづく